2015年4月15日水曜日

新病院計画の概要~その③ 災害対応エリア(仮称)~

 このブログのトップページのイメージ図で、敷地の左側に大きな緑地帯があります。その真ん中には「H」のマークが入っているので、ドクターヘリの駐機場になるのかな?とイメージされる方も多いと思いますが、これはドクターヘリの駐機場ではありません。

 この緑地帯は、検討の中で「災害対応エリア」(仮称)と呼んでおります。
 当院は群馬県における基幹災害拠点病院の機能を担っており、「群馬県地域防災計画」では基幹災害拠点病院は自衛隊の大型ヘリ等が離発着できるヘリポートなどの整備の充実が求められていることから、この大型ヘリの離着陸が可能な大きさのスペースが必要でした。

 大規模災害時には被災地から傷病者が大型ヘリで搬送されることがありますが、その場合の多くは自衛隊の基地や大きなヘリポートに離着陸をし、そこから医療機関まで、再度救急車での搬送が必要になり、搬送が傷病者にとって負担になるとともに時間もかかってしまいます。この課題を解決し、1人でも多くの命を救いたいという想いから、おそらく全国でも珍しい「病院敷地内での大型ヘリの離着陸可能スペース」を確保する計画としました。

 まだまだ計画の段階であり、構想の実現のためには関係機関との調整や地域の皆さんの理解等が必要になってきますが、「みんなにとってやさしい、頼りになる病院」のコンセプトのもと、検討を進めていきたいと思います。

 この災害対応エリアが使われるような大きな災害が起きないことが一番望ましいことですが、災害はいつどこで起きるかわからないものであり、日ごろから訓練が欠かせません。このエリアは平時も様々な災害対応訓練の会場等、多目的に使用していきたいと考えています。